個人輸入
ハイディは未だ犬種として確立されていないオーストラリアンラブラドゥードルなので、日本では繁殖されていません。(2009年時点でのこと)
単純なプードルとラブラドールの混血では無く、犬アレルギーの人とも生活のできる家族犬となるように複数の種類の犬が交配されているそうです。別の種類の犬が交配された場合、どちらの親の個性が表にでるかはわからないのでラブラドゥードル同士で何代か重ねた方が、性格、毛並み、体系が安定するそうです。
ですから、犬種を確立するまでかなり厳重な血統管理がされていて、日本に輸入される時点で全て去勢されています。
従って今、日本でオーストラリアン・ラブラドゥードルを飼いたいと思ったら、オーストラリアから輸入するしかありません。
生き物の輸入は検疫の必要があるので面倒です。前の犬を海外からつれて帰った時は数日間成田の検疫所に留めて置く必要があり、毎日のように様子を見に行きました。
しかし、特例として、オーストラリアのような狂犬病が発生していない国からはそのまま即日通関できるそうです。
基本的にはちゃんと書類が準備でき、先方(送り側)が対応してくれれば、個人でもそれほど難しいこと無く輸入できます。
詳細は検疫所のホームページ(http://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/import-index.html)に丁寧に説明されています。
うちは、せっかくならなるべく仔犬の内にうちに来て欲しい、と思って手配をしましたが、ブリーダーは2ヶ月間は親元で過ごさせるのが重要という考えだったのと、輸入の40日以上前に事前登録が必要なのでちゃんとスケジュールを考えて手配する事が重要です。
(なお、ブリーダーによっては事前にこちらの希望を登録しておいて、それにあった個体が生まれた場合向こう側から連絡がきて、その子に決めてから手続きが始まる、、というところもあるので、全てがうちのケースと同じ訳ではありません。気に入った子を紹介されるまで長く待つケースも、希望通りが生まれず向こうに紹介された子に変更するケースもあるようです。ここは譲れない、というところがあればブリーダーにしっかりインフォームしておいた方が良いと思います。)
事前登録
相手先のブリーダーが決定したらすぐに事前登録しました。
犬の名前、便名等、未だわかっていない項目もありますが、匹数の変更と輸入日の前倒し以外は当日までに変更届けを出せば問題ありませんから、すべての情報を整うまで待つ必要はありません。
特に、個体識別番号というものを登録する欄があり、この番号が無いと受領番号をもらえないのですが、この番号は、生後5、6週間で仔犬の体にICチップを埋め込むという処理をして発行されるものです。額面通りにそれを待っていると、日本に来るのは生後3ヶ月以降になってしまいまうので、個体識別番号無し(仔犬の為、未定)で提出しました。
変更届
登録後、個体識別番号と名前、誕生日等々変更届を出して正式に受領番号を発行してもらいました。この連絡はメールでも電話でも選べます。
直前になって、予定した便が欠航になってしまってので輸入日が変更になり、直前に更にもう一回変更届けを出しました。
最初の事前登録はFAXで送りましたが、検疫所からの連絡はメールで来るので、変更届けはスキャナーで読み込んでメールに添付して送りました。毎回、検疫所の方の対応をとても親切でした。
オーストラリア側での準備
日本への輸出の経験も豊富なブリーダーさんなので、準備に必要な事前の健康診断、輸出許可証、飛行機の手配も全部先方にお任せでした。
ブリーダーさんから「そろそろ送るよ」というメールが来るのと同じようなタイミングで、航空会社(カンタス)から連絡があり、貨物番号(Aie Way Bill)を通知され、カンタスが提携しているJALカーゴに連絡するように云わました。JALカーゴの担当者もとても丁寧に手順を教えてくれました。要は身分証明書(免許証)を持って当日成田空港の貨物地区にくればわかる、との事でした。
連絡があったら検疫所に確認の連絡(うちはメールでしたが)を入れました。
当日
貨物地区のゲート内に入る時にも必要なので、同行者も身分証明書は必要です。
検疫所とJALカーゴの事務所は別の建物です。しかも間に他に建物が挟まっているので100メートル位に歩きます。
まず、JALカーゴの事務所に行って受付でペットの受け取りだと云うと、検疫の申請に必要な書類一式を渡してくれて、手順の説明をしてくれます。
次に、検疫所の事務所に行って航空会社から受け取った書類(AWBとかDelivery Orderなどの輸入関係の書類と、オーストラリア側のエージェントが用意してくれた健康診断書と輸出許可証)を検疫所に渡すと、事前に登録にしてあった情報に基づいて検疫所が用意してくれた通関に必要な書類をくれます。
書類をもらったら検疫の検査を受けます。JALカーゴの事務所にいきますが、まだ正式な引取りさせてもらえる訳では無く、事務員のお姉さんにクレート毎台車で運んでもらって、検疫の検査場に行きます。クレートからヒーヒーと甘え声が聞こえてくるので、覗き込むと不安そうな顔をこっちを一生懸命見ています。早く抱き上げてやりたいと思っていながら検査場に入ると、いきなり、飼い主としてクレートから出して抱き上げて検査を受けさせる事になります。
しかし、、10時間以上のフライトでおしっこをしてしまっていまっているハイディで臭くて、触っただけで匂いが移るし、初対面なのでどう扱って良いかわからないし、検査を受けさせなければならないし、かなり焦りました。汚れを気にしないで良い格好で行くか、エプロンのようなものを持ってくればよかったと後悔です。ちなみにハイディを臭いと思ったのはこの時だけです。普段は毛並みに鼻を突っ込む位近づかないと臭いません。
検査その物は、事前登録と事前健康診断してあるので、クレートから出してICチップを読み取るだけで、その場で許可証に判子がもらえました。
ハイディはJALカーゴのお姉さんに連れられてJALカーゴの事務所に戻り、私たちは事務所に残って通関手続きにいきます。
検査場から上の階に行って、許可証を提出して、関税を払いました。値段(運賃や通関手数料も含む)を聞かれますのでここで値段のわかる書類が必要です。私はブリーダーとのやりとりのメールを一式もって行きました。犬は関税0%なのですが消費税(4%)と地方消費税(消費税の25%、つまり2%)がかかります。そこで税金を払ってやっと輸入許可証をもらえます。海外で飼っていた飼い犬の輸入の場合には特に関税はかからないそうですが、仔犬の輸入の場合は取引扱いになるそうです。
最後にやっともらった輸入許可証をもってJALカーゴに戻ってやっとハイディを受け取れます。
色々な人に教えてもらいながら処理をするには3時間位見ておいた方が良さそうです。